≪復刻版≫

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その3.アルミシリンダーと鉄シリンダーのうんちく
まず何はともあれ、ボアアップに伴うシリンダー交換でしょう!

純正流用でイクか、社外のカスタムパーツでイクか意見が分かれそうですが、独断で究極を言わせていただけるなら 
「SS50初期型」 のアルミシリンダーですね!(^o^)丿
小さく浮き文字で刻印された、「49cc」が最高です。

SS50用アルミシリンダー改(スモール49cc)
黒く塗ってありますがアルミ製です。
M6刻印が判断出来ますでしょうか?


このシリンダーの中に圧入されている鉄製のスリーブを入れ替えることによって、最大52mmまでボーリング可能です。 
そーです! 純正ストロークの
最高峰である88ccのピストンが装着出来るのです!
ノーマルのボアから比較すると、13mmもピストンの直径が大きくなるのです。 (ノーマルは39mmね)
この場合、スリーブの残厚がホントに
ペラペラになるんで、耐久性には目をつむって頂きます。
より耐久性を重視するなら、1mm控えた51mm(85cc)もオトナの選択ですね。

もう一方の鉄製シリンダーに目を向けてみましょう。

使用するのは、内径47mmの各車種純正72ccの鉄シリンダーです。
多少サビが発生していても、ボーリング加工するならあまり気にしなくて大丈夫です。
中古品では
カブ70の物が1番手に入れやすいでしょう。
あとは
ダックス70、CD70、シャリイ70等ですが、留意する点としてダックス70以外はレッグシールドを取り付けるボス穴が、シリンダー外壁にあらかじめ装備されています。
レッグシールドを装着する場合には
非常に重宝するのですが、無い車種の場合は無用の長物です。
性能的には全然関係ありませんから、気にならない方は気にしなくてもいいでしょう。(ワケワカ)

あと、カブ90の47mmシリンダー(85cm3表示)は、シリンダー全長が6mm程長いのでまるで別物です。
それなりのクランク・スタッドボルト・カムチェーンが必要となります。 (ここでは割愛します)

この鉄シリンダーにも、製造年代によって排気量表示が異なります。
比較的古いシリンダーには 「72cc」と刻印されていますが、新しいモノには 「72cm3」と刻印されています。 これもこだわらない方にはどーでもええコトです。(管理人はこだわりますが・・・(^^ゞ)

カブ70用鉄シリンダー(72cc)
   この刻印がたまりましぇ〜ん♪

鉄シリンダーの利点&欠点ですが、まずはイの一番に、刻印以外は 
「ノーマル然としている」っちゅーコトでしょう。 これは利点にも欠点にも当てはまります。(ワカルでしょ?)
1番の特徴として、
「スリーブとシリンダー本体が同一材質」という点です。
金属に熱が加われば、大なり小なり 
「熱歪み」が発生します。 これ自体は至極当然のコトです。
ここで特に記述すべき事項は、
「アルミと鉄とでは熱歪み(膨張)率が異なる」っちゅうー点です。
アルミシリンダーは純正品も社外品も実際にピストンが往復するスリーブ部分は 「ド鉄」 です。
つまり、アルミでできたシリンダー形状の中核部に、鉄スリーブが圧入されているのです。
逆に鉄シリンダーは、その名のとおりシリンダー全体が鉄製で一体構造です。
「熱歪みの異差が存在しない」 という大きなメリットが、鉄シリンダーの最大の利点ですね!


反対に欠点は、皆さんのご察しのとおりです。

“重い” “放熱性が悪い” “サビる” “フィンが短い” “ハリアイがない” etc・・・(爆)
こだわって使ってる方なんかは、逆にカッコイイんスけどもね。(^o^)

このシリンダーは一応51mm(85cc)までボーリング出来ます。
あとはリリースされているピストンのラインナップ次第ですが、私が現在確認出来ているモノで「72cc」「75cc」「80cc」「81cc」「83cc」の合計6種類です。
詳細は、各種社外品メーカー(サードパーティー)のカタログ等をご参照下さい。