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特別企画 : 早矢仕の『ナゾ』を究明する。

こんなコトをアップしてもええのかどうか非常に迷ったのですケド、「誰も知らないが、誰もが知りたい!」“早矢仕”のナゾを、私の知り得る範囲で究明していきたいと思います。
かなりの部分で真実とは異なった表現があるかとは思われますが、極力
「良い方向」へ解釈して頂ければ幸いです。


§1. 店舗編

店舗の正式名称 : THE MONKEY FACTORY SPECIAL
                 モンキー工場  早矢仕20

所在地 : 〒462‐0059  愛知県名古屋市北区駒止町1‐66
TEL   : 052‐911‐0696   FAX  : 052‐913‐3838




まず
“早矢仕”と聞いて、1番最初に思い浮かぶコトはなんでしょう?

@ 実際に店頭まで行ったコトのない人のイメージとして、、、

・「オートバイ誌への掲載広告」が、過去20年以上に渡って君臨。
 しかも、商品内容が当時とほとんど変わっていない。
・他の店舗では取り扱っていない商品が多数ある。 しかも安価。
・店主の
オヤジさんが非常に頑固。
・6Vモンキー系が取扱商品のメインで、12V系は僅か。
・通販が主体で、店頭販売には消極的。
・電話での対応が素っ気ない。
・他社(特に某武○)製品に対して、執拗なまでの嫌悪。


A 次に、一度でも行ったコトのある人の感想は、、、

・以前はホンダ二輪販売店だったようだ。
・いつもシャッターが少ししか開いていない。
・店の中は、ダンボール箱とアルミの切り粉が散乱している。
 それこそ足の踏み場もないほどに、、、
・黒電話が鳴り響いていても受話器を取らない。
・いつ行っても、常に通販注文部品の梱包作業で忙しそう。
・奥の座敷で中年女性が何かを切っている。


B 最後に、実際に店頭で商品を購入したコトのある人の感想、、、

・求める商品について、どの車種に取り付けるのかコト細かく質問される。
・取り扱い商品及び在庫の有無を、頭の中で完全に把握している。
・純正新品部品でも必ず開封して中身を確認する。
・価格及び部番は、必ずPリストと照合させる。
・1つ1つの単価と数量を、声を出してお客さんの前で確認する。
・たまに代金計算を間違える。

とまぁ、こんなトコかなぁ〜  多少の過大表現はご勘弁下さいね!
では、ひとつずつ考察していきましょう。



@ 実際に店頭まで行ったコトのない人のイメージとして、、、


・「オートバイ誌への掲載広告」が、過去20年以上に渡って君臨。
 しかも、商品内容が当時とほとんど変わっていない。


管理人の知り得る範囲では、昭和50年代の半ば頃までさかのぼります。
当時の「オートバイ誌」は現在よりも冊子の厚さが半分くらいで、ちょうど今の「ヤングマシン誌」くらいだったと記憶してます。
当時の広告は見開き2ページほどで、一方が猿人のボアアップ部品、もう一方が車体改造部品だったと思います。
商品のほとんどが純正流用部品で、SS50の5速T/MやST70の多板クラッチなどが主たる商品ラインナップでした。
逆に自社開発製品は、ボアアップ対応のピストンやビッグキャブ用のマニホなどで、これらは今でも現行リリース品です。
当時の記憶を鮮明にさせる広告の内容として、初期型のモンキー「Z50M」が猿人レスで19.8万円で台数限定で売られていたコトを明確に覚えています。
多分、部品単品から組み立てたモノだと思われますが、非常に興味深いですね。


・他の店では取り扱っていない商品が多い。 しかも安価。

今でこそ「ライトボアキット」なるノーマルヘッドを流用した激安なシリンダーキットが各社からリリースされてますが、当時は「ボアアップ=ヘッド交換」が主流でした。
その中でも他社と比較して特に安価に設定されていたのが、 「
早矢仕のボアアップキット」です。
キャブやマフラーを除くすべての部品(ノーマル転用部品を除く)をキット化 した商品で、仕様に応じて数種類がラインナップされてます。
猿人以外の部品で名高いのは、「傷付きシリーズ」ですね!
リアショックやアルミホイールなど、雑誌広告には明記されていない商品も多数あるようです。
無論、申し上げるまでもなく非常に安いです。
実際「傷付き」商品を購入してみると解るのですが、「何処がキズなの?」と思われるコトでしょう。
『けいこちゃんハンドル』って知ってますか?ステキなネーミングですね! 何か練習するんでしょか?
もうちょっと前には『BBハンドル』ってヤツもありましたが、現在は廃盤のようです・・・


・店主のオヤジさんが非常に頑固。

誰もがそのことについて納得するでありましょう! あのガンコさは・・・
裏を返せば、自社の製品に絶対の自信を持っているからこそ成せるいわば「職人カタギ」なのです。
「アルミシリンダーよりは鉄!」とか、「無鉛ハイオクよりは有鉛!」と 言い切るあたりにその気質を垣間見るコトが出来ます。
アルミシリンダーを組み込む場合は、下側のノックピンを取り除かせたり、ヘッド取り付けナットをネジ切れる寸前まで締め付けさせる説明書きがあったりで
常識では不可解な指示が多々あります。
極めつけは、設定外の部品の組み合わせに非常にナーバスになっているコトでしょう!
例えば、軽量フライホイールやインナーローターCDIなどの点火系部品やφ24以上のキャブなどについてもまったくの御法度です。
ただただ「絶対壊れます!」の一言で、取り付くシマもありません。


・6Vモンキー系が取扱商品のメインで、12V系は僅か。

12V系の部品はホントに限られています。 Rクランク用の「R16ピストン」 くらいだと思われます。
ベアリング入りカムシャフト対応のシリンダーヘッドもありませんし、当然そのカムシャフトもありません。
僅かに、12V系猿人に互換性のあるガスケット程度ではないでしょうか?
CDIに代表される電子部品等は皆無です。 (点火プラグなんかは置いてますが)
そのかわりコンタクトポイントやステーター内のコイルなんかの6V系部品は常に在庫があるようです。
そのほか6Vモンキー系(リジッド・4L・5L初期)の現行純正部品は、ほとんど在庫がありそうです。
「ご相談部品」もしくは「絶版(生産中止)品」は、仮に僅かながら在庫があったとしても一般のお客さんには出してくれませんが、お客さんの「情熱」によって出してくれる場合もあります。
モンキー系の他に、6Vダックス(50&70)の在庫純正部品もけっこうあるようです。
補足しておきますが、5Lモンキー以降は「車体構成部品」などに6V及び12Vの分け隔てはありません。

・通販が主体で、店頭販売には消極的。

決して店頭販売をしたくないワケではないようです。
ただ、店頭まで購入をしに来たお客さんへの対応(接客)がウザいみたいですね。
自分の車両の猿人仕様やフレームNo.等が正確に解ってて、何が欲しいのか明確に返答出来るお客さんなら問題ないのですが、そうではない(そう出来ない)
お客さんに対しては、ハッキリ言って冷たいです・・・ (サブイくらいに)
店頭まで行って購入する場合でも、欲しい商品を「メモ書き」していくぐらいの気構えで臨みましょう!
やっぱり主体は通販ですね。 商品の注文書には、「各種番号及び仕様」を明記する欄があります。
その欄に「必要事項」を記入して欲しい商品をFAX等にて注文すれば、3〜4日後には宅配便にて確実に手元に届くでしょう。 もちろん完璧な状態で!


・電話での対応が素っ気ない。

店に電話を掛けても「出てくれない・・・」のはしょちゅうです。
電話をするなら午前中に掛けたほうが、受話器を取ってくれる確率が高いです。
午後になると、通販注文の梱包発送作業が佳境になるからです。
だいたい3回掛けて1回出てくれればイイ方です。
それも8〜10コールして、やっと出てくれます。 (ちゃんと聞こえているようですが)
幸いに電話に出てくれても、決して「○○在りますか?」っていきなり聞いちゃイケマセン。
即座に「無い!」って、けんもほろろに言われるのがオチです。
まず自分の所持している車両のフレームNo.と猿人の仕様、外装の改造の有無等を伝えてから問い合わせをするといいでしょう。
基本的に「雑誌の広告」以外のモノを売る気は、あまりなさそうですので・・・
店を仕切っているのも、部品を加工してるのも、商品を梱包してるのも、
オヤジさんただ1人です。
(伝票を記入してるのは、奥に居る中年女性です)
電話を掛けるのは極力控えたほうがよさそうですね。


・他社(特に某武○)製品に対して、執拗なまでの嫌悪。

店頭及び電話時に於いて、絶対に口にしてはならない禁句があります。
他社製品、特に業界を代表する企業と自他共に認めるであろう、あの“T社”です。
T社と
早矢仕の相違点は、技術力・開発力・資金力などでは決してありません。
T社は「商人(あきんど)」であり、
早矢仕は「職人」なのです!
巷に出回ってる商品の絶対総数量やアイテム数はT社の製品が圧倒的に多く、ネームバリュー(ブランド力)なども比較するまでもありません。
ショップとしてのスタート時期はほぼいっしょだったようですが、なぜここまで双社の差が生じてしまったのでしょうか?
その答えは、何でもかんでも「売れれば勝ち!」と考えるT社と、「納得出来ないモノは売らない!」と考える
早矢仕の違いだと、管理人は決め打ちさせて頂きます。
やもすれば敬遠されがちな販売体制だと思われますが、その“職人気質”を何時までも持ち続けてほしいものです。 



A 次に、一度でも行ったコトのある人の感想は、、、


・以前はホンダ二輪販売店だったようだ。

店舗の外構えは、いにしえの「ホンダ系二輪販売店」そのものです。
『HONDA』の古めかしい看板が、その時代独特の雰囲気を醸し出しています。
店の入口には立派なショウウインドウがあり、その中にはレアなパーツを纏った
カスタム4Lモンキーが展示してあります。 (もう何年も動かしてないのでしょう)
店の中のクロス(壁紙)は、シャリイやダックスのシートにも採用されたチェック模様です。
中央にひときわデカい「エアラ」(CB750のAT)のポスターが誇らしげに飾られています。
当時販売されていた車両の価格表もあったりします。
懐かしいダックスフントのシールもウインドウに貼り付けてあります。
その横には「A HAPPY NEW YEAR」と、カラーマーカーで書かれています。
一年中、「あ はっぴぃ にゅー いやー」です。
店の中にもガラスケースの陳列棚があります。
中を覗くと、シボハンに改造されたDAXのプラモ (多分タミヤ製)、猿人の改造部品、ビッグキャブ、ガスタンク、その他にバルブコンパウンドとタコ棒も展示してあるところが流石です。
全体的な店の雰囲気は、「古き良き時代のモータース屋」っちゅートコでしょうか?


・いつもシャッターが少ししか開いていない。

店舗のシャッターは4枚あります。 全開にすれば結構広そうです。
しかし、管理人は未だかつて一度も見たコトありませんよ! 全開になってるのは。
1枚だけ、それでもよくて2mほど、普通で1m前後、ヒドいときは50cmも開いてません・・・
普段は開かない3枚のシャッターの裏側は、「これでもか!」っちゅーぐらい段ボール類がうず高く積み上げられています。
辛うじてシャッター1枚分開く部分は、まるで「ケモノ道」のような通路になっています。
営業日でもシャッターをこのようにする理由は、管理人の憶測で3点ほど考えられます。
1つ目は、「物理的に全開に出来ない」 ← 段ボールが荷崩れしてしまいます。
2つ目は、「集配業者が閉店と勘違い」 ← 少しでも開いてれば開店状態と確認出来ます。
3つ目は、「一見一般客を寄せ付けない」 ← コレが1番の理由ではないでしょうか?
さぁ、勇気を持ってその狭いシャッターの下をくぐり抜けましょう!
めくるめく 「魅惑の
早矢仕ワールド」 が、あなたを迎え入れてくれるコトでしょう!!


・店の中は、ダンボール箱とアルミの切り粉などが散乱している。
 それこそ足の踏み場もないほど、、、


これぞ「
早矢仕」の象徴です!
前記の3枚のシャッターの裏側はおろか、店の中や奥の座敷までをも段ボールの山脈が炸裂しています。 空箱もあれば中身が詰まったヤツもあります。
店舗内の大部分の空間が、この段ボール類で埋め尽くされてると言っても過言ではないでしょう!
数年分のロールペーパーに匹敵する量ですね。
床下にはおびただしい量のアルミ切削粉が堆積しています。 まさに「歴史」です。
ポート研磨時やマニホの位置合わせ調整などのために削ったものと思われます。
その他には、埃にまみれたヘッドやシリンダー等の部品類とかボルト・ナット・ワッシャー類、ビニール袋や紙のラベルなんかも散乱しています。
不思議なコトに、モンキーの車体はありません・・・ (以前はあったけど)
車体部品なんかの現物位置合わせなど必要ないんでしょうか?
店を入ってすぐの左側にバイス(万力)とディスクグラインダーが設置されています。
エアリューターもその片隅にあります。
バイスのすぐ前方の壁(例のクロス)に、なにやらペンで「印」が刻まれています。
商品の「シボリハンドル」を加工するための目印なのですね。 (加工現場を目撃しました)


・黒電話が鳴り響いていても受話器を取らない。
・いつ行っても常に通販注文部品の梱包作業で忙しそう。


早矢仕
の電話は昔ながらの黒電話です。 そうです、あの「ジリリリーン!」と鳴るヤツです。
電話を切ると「チリンッ!」と音がします。 めちゃレトロです。 プレミアが付きそうです。
けたたましく鳴るあの「音」(音質及び音量)には、少なからず緊張感が走ります。
店の中の
オヤジさんは何時もとっても忙しそうです。
特に午後の集配予定時間が迫ってくると、何を先置いてでも梱包作業の手を休めるワケにはいかず、慌ただしくそこらじゅう動き回っています。
そこへけたたましい黒電話が鳴ってきたとしても、
オヤジさんは完全無視を決め込みます。
だいたい10〜15コールで、受話器の向こうの相手は諦めて電話を切ります。
鳴り終わってホッとしていると、また間髪入れずに電話が鳴り出します。
そりゃそうでしょう。 敵さんも営業時間内に電話を掛けているのですから・・・
オヤジさんはとうとう諦めて業を煮やし、怪訝そうに受話器を取ります。 
即座に「今忙しいからあとで・・・・チンッ!」、、、最後の「あとで・・・」を言い切る前に、すみやかに受話器を元の位置に戻します。 「で・・・」とチンッ! がほぼ同時です。
(どんな場合でも、決して奥の中年女性は受話器を取らない)
留守電とか代理応答とかの概念は、まったくありません。


・奥の座敷で中年女性が何かを切っている。

ナゾですねぇ〜 
早矢仕最大の大きなナゾです。
オヤジさんは、この女性にはいつも敬語を使って喋ってます。
奥様でしょうか? 妹さんでしょうか? パートのオバサンでしょうか? 妾さんでしょうか?
いずれにしてもナゾですが、異様に存在感が大きいのです・・・
いつも奥の座敷で何かを切っています。
在る日はメモ用紙でしょうか? 紙切れを切ってました。(byハサミ)
また在る日は、発送伝票を切っていました。(by手)
またまた在る日は、荷造り用のロープでしょうか? 何かのヒモを切ってました。(byナイフ)
そのうち「啖呵」を切られそうです。(by口) ←冗談です。
通販で送られてくる発送伝票に住所・氏名等を記入しているのはこの女性です。
楷書体で読みやすく、かなりの達筆であります。
「内助の功」と言うには、些か語弊があるようですが・・・



B 最後に、実際に店頭で商品を購入したコトのある人の感想、、、


・求める商品について、どの車種に取り付けるのかコト細かく質問される。

店頭にて商品を購入する場合、まず車種とフレームNo.を聞かれます。
この時点で、どの年代の車両でどんな猿人が搭載されているのか瞬時に判断されます。
次に、猿人が載せ換えてあるかどうか聞かれます。 当然、猿人No.をもです。
載せ換えてある場合は、どの車種のどんな猿人が載せられているのか、
また、その猿人について改造がなされているかどうか、コト細かく問診されます。
例えば、、、「4リッターモンキーの後期型で、フレームNo.は Z50J−1177333です。」
「猿人はダックス70で、クラッチ付きの4速です。 改造はしてません。」
たったコレだけでOKです。
オヤジさんの頭の中は、現行のPCも真っ青なくらいのCPUです。(推定2ギガ以上)
これだけの返答で、即座に次の問診がされるコトでしょう。
「クラッチ付き猿人だと、4Lノーマルのマフラーではクラッチワイヤーが干渉するハズだが?」
「ダックスのクラッチワイヤーだとモンキーには長すぎやしないか?」
「4Lモンキーだと純正は遠心猿人だが、クラッチレバーやそれを付けるホルダーはどうしてる?」
「キャブ&マニホとエアクリは何を付けてる?」
「ハーネスのカプラーが違うはずだが、どのような加工をした?」
矢継ぎ早の質問攻勢です。
このようなやりとりを経て、
早矢仕の商品はお客様に手渡されるのです。


・取り扱い商品及び在庫の有無を、頭の中で完全に把握している。

スゴイです。 まさに「職人芸」です。
店頭にて商品を購入された人なら解ると思いますが、口頭にて注文した部品類が次から次へと出てきます。 まるでドラちゃんのポケットのように・・・
前記で記述したように、店の中は決して整理整頓がなされている状態ではありません。
在るときは店の1番奥のストックヤードから、また在るときは奥の座敷の方から、時には段ボールの山の中をかき分けて商品を取り出してきます。
どの場所のどの位置に何がどれだけあるか、完全に網羅把握してます。
床下に散乱している細かいパーツやシャッター裏の部品類もまた然りです。
ウワサでは店舗とは離れた場所にもう一つの倉庫があるそうです。
その中には当時のM型などの部品をはじめ、おびただしい量のストックだそうです。


・純正新品部品でも必ず開封して中身を確認する。

メーカーから出荷された純正供給部品です。 当然それなりにパッケージングされています。
お客さんからの注文があると、その場で即座にその梱包は開封されます。
どんな小さな部品類でもそれを怠ったりはしません。 一種の「儀式」のようです。
開封されて「素っ裸」になった部品は、
オヤジさんの厳しい目でチェックを受けます。
チェックされる箇所は、部品の形状寸法、加工された箇所であればその部分の状態や仕上げの具合、時にはノギス等の測定機器を用いて寸法等を確認します。
意匠部品(デカール等)であれば、その色合いや裏の糊の状態までチェックが入ります。
まずめったに不具合はなさそうですが、それでも毎回々々繰り返されています。
無事チェックが完了した新品部品は、また丁寧に元の梱包状態にまで戻されます。
袋詰めの部品は、ビニール袋を溶着する「シーラー」と呼ばれる器機にて密封されます。
以上のように、こんなトコロにも「厳しい職人の目」が光っているのです。


・価格及び部番は、必ずPリストと照合させる。
・1つ1つの単価と数量を、声を出してお客さんの前で確認する。
・たまに代金計算を間違える。


コレも「儀式」です。
純正部品にはメーカーの部品番号が記載されています。 (社外品には当然ありませんが・・・)
「77100−165−000」 というように、3つの数字と2つのハイフンで成っています。
最初の5桁は、適用部品名称です。 「77100」は座席のシートを表しています。
次の3桁は、その適用車種を表しています。 「165」は初期の5Lモンキーです。
最近の車種は、ローマ字と数字の組み合わせが多いようです。
ちなみに「GCR」はドリーム50で、「GB5」は12Vのスーパーカブ系です。 
最後の3桁、「000」は、その部品の改良や仕様変更を表す記号です。
「000」ならその車両の標準仕様です。 「690」とか「800」なら、派生車種や改良部品です。
その後ろにローマ字が入る部番は、その部品の意匠や仕上げを意味します。
「XW」と記載されていれば、その部品は「クロームメッキ仕上げ」です。
オヤジさんはすべての部品番号と部品名称及び単価を、最新の部番価格表と照合させます。
部番変更等が発生している場合は、その変更適応表を参照します。
1つ1つの部品を、その部番価格表と照らし合わせて、大きな声を出して「部品名」・「部品番号」・「単価」・「数量」を読み上げながらチェックしていきます。
この時点で、直接マジックにて商品に価格を書き入れていきます。
この作業を、最低2回は繰り返し行なわれます。 指差呼称をする場合もあります。
最後に納品伝票に販売明細を書き入れて、レシートが出てくる大きな電光管式の計算機(電卓とは言わない)で代金計算が行われます。
完璧です! 完璧すぎます!! マイリマシタ。 
しかし、たまぁ〜に計算間違いがあるコトもあるようです・・・(だいたい帰宅してから気付きます)
ほとんどの場合が、お客さんに有利な方向に計算が間違っているようです。
早矢仕オヤジさんとて、やっぱり「人の子」なんですね。